中3の模試の復習のやり方|結果が悪くても成績表が届く前にできること
中3の模試の復習は、成績表が届く前に、解けなかった問題の類題を自分の問題集から探して解くところから始めます。判定の受け止め方、復習を始める時期、ミスの書き残し方、成績表の印の使い方、ノートの作り方まで、部活を引退したばかりの中3に向けてまとめました。

中3の模試の復習は、成績表が届くのを待たずに始めます。解けなかった問題を思い出し、同じ単元の問題を自分の問題集から探して解き、どこでどうミスしたかを短い言葉で書き残してください。判定は何回か受けた平均で見るものなので、結果が悪かった回ほど、この手順で次の模試の点数に変えていきましょう。
この記事は、夏から秋に部活を引退して、初めて本格的に模試を受けた中3に向けて書いています。私は高校3年の9月まで部活を続けてから受験勉強に切り替え、東京大学に進学しました。いまは塾で中学生を教えていて、模試のあとに生徒に勧めている復習の手順を、判定の受け止め方とあわせてまとめました。

模試の結果が悪かったら、志望校はあきらめたほうがいい?
1回の模試の結果だけで、志望校を決める必要はありません。 東京都と千葉県の公立高校入試にあわせたVもぎ(2学期は毎月3万〜4万人が受験)を主催する進学研究会も、Q&Aで、受験校を決めるときは1回のテストの結果で判断せず、定期的に結果を確かめて平均的な数値を参考にするよう答えています。
判定の記号は、過去のデータから見て、同じくらいの力の人がその高校を受けたときに合格する見込みを表しています。Vもぎの場合、S判定は合格可能性90%以上、A判定は80%以上、B判定は60%以上、C判定は40%以上、D判定は20%以上、E判定は19%以下で、B判定のラインを合格基準にしています。D判定でも、過去のデータでは同じくらいの力の人のうち10人に2人は合格しているということです。

模試の問題が本番より難しめに作られていることもあります。進学研究会のQ&Aでは、都立高校の共通問題にあわせた都立そっくりもぎについて、偏差値を正確に出すために本番より少し難しくしていて、本番のほうが得点が高くなる受験生がほとんどだと答えています。少なくとも都立そっくりもぎの点数は、本番より低めに出やすいと考えておきましょう。
私も中学のとき、模試の日に寝坊して、焦ったまま受けた回がありました。偏差値は38くらいでした。そのときは結果をあまり気にせず、いつもどおり勉強を続けました。1回の数字には、出題された単元との相性やその日の体調も入ってきます。数字に落ち込む時間があったら、その回で解けなかった問題を次の点数に変えるほうに使いましょう。
模試の復習はいつやればいい?
模試の当日か次の日には、解けなかった問題の振り返りを始めてください。 時間がたつと、その問題をどう考えて、どこで手が止まったのかを思い出せなくなります。成績表には得点や正答率が載りますが、そのとき自分の頭の中で何が起きていたかまでは載りません。
成績が公開されるまでには日数があり、そのあいだにも次の模試の日は近づいてきます。秋から冬にかけては模試が続く時期なので、成績表を待ってから動くと、復習が終わらないうちに次の回を受けることになりがちです。持ち帰った問題用紙と解答・解説があれば、復習はすぐに始められます。
成績表が届く前に、解けなかった問題の類題を探して解く
模試のあとは、解けなかった問題と同じ単元の問題を、自分の問題集から探して解きましょう。 私が塾で生徒に勧めている方法で、成績表が届く前にできる復習の中心になります。

進め方は次のとおりです。
- 問題用紙を見直して、解けなかった問題と、正解でも自信がなかった問題に印をつける
- 解説を読んで、その問題がどの単元の問題かを確かめる
- 学校のワークや手持ちの問題集の目次から同じ単元を探し、似た問題を自力で解く
- 解けたら次の問題に進み、解けなかったら問題集の解説で考え方を確かめてから、もう一度解く

問題集から自分で探す作業が、全体の地図になる
類題を探すときは、問題集の目次をめくりながら「これは中2の連立方程式の文章題だ」「これは中3の相似の応用だ」と、自分で見当をつけることになります。この作業を何度か繰り返すと、入試の範囲のどこに何があって、自分がどこで止まっているのかが、頭の中で地図のようにつながってきます。
探しても見つからない問題もあります。その場合は、手持ちの問題集にその範囲が載っていないか、単元の見当のつけ方がずれているかのどちらかです。学校や塾の先生に「この問題はどの単元に入りますか」と聞いてみてください。その答えも、地図を広げる手がかりになります。
間違えた問題は、どこでどうミスしたかを言葉にする
解けなかった問題は、どの問題でどうミスしたのかを、自分の言葉で一行にしておきましょう。 同じミスは、単元が変わっても形を変えてまた出てくることがよくあります。
書くときは、問題そのものを写すより、起きたことを一段まとめた言葉にします。たとえば次のような書き方です。
| 科目 | その問題で起きたこと | 一段まとめた書き方 |
|---|---|---|
| 数学 | 二次方程式で、項を移すときに符号を書き間違えた | 式を移すときに符号を確かめていない |
| 英語 | 三人称単数のsをつけ忘れた | 動詞を書く前に主語を確かめていない |
| 理科 | 濃度の計算で、溶液の質量で割るところを水の質量で割った | 何に対する割合かを確かめないまま計算している |
私も高校3年で部活を引退してから「間違いノート」をつけていました。問題そのものは写さず、ミスした内容を自分で抽象度を上げて書いていて、模試で間違えた問題もそこに入れていました。
答えを写すだけの復習で点が伸びない理由
解説を読んで正しい答えをノートに写すと、復習をした気持ちにはなります。けれども、自分がどこで間違えたのかを考えていないので、次に似た問題が出たときに、また同じところで手が止まりやすくなります。答えを写すだけの復習はやめましょう。解説を読んだら一度閉じて、自分の手でもう一度解き、それから「どこでどうミスしたか」を書きます。
成績表が届いたら、みんなが解けた問題から解き直す
成績表が届いたら、問題ごとの正答率を見て、多くの人が解けたのに自分が落とした問題を探します。Vもぎの成績表の裏面にある学力分析表では、本来は解けたのに間違えた問題に「×→◎」、基本事項を固めれば解けるはずの問題に「×→★」の印がつきます。神奈川の全県模試の成績表では、全受験者の正答率が70%以上(国語は80%以上)で自分が不正解だった問題に★がつきます。
進学研究会のQ&Aでは、「×→◎」の問題ができていれば、5教科で偏差値が3〜5程度上がる場合が多いと答えています。成績表が届く前に自分で類題を解いておき、届いたら印のついた問題に取りこぼしがないかを確かめる順番にすると、1回の模試を2回に分けて見直せます。
復習ノートはきれいに作らなくていい?
復習ノートは、科目ごとに分けたり、きれいにまとめたりしなくて大丈夫です。 ミスを書き残して、あとで見返せる形になっていれば、ノートの役目は果たせます。
調べると、問題をコピーして貼る方法や、ルーズリーフで科目ごとに分ける方法がたくさん出てきます。ただ、ノートを整えることに時間を使うと、そのぶん解き直しの時間が減ってしまいます。
私は1冊のノートに、科目を分けずに雑多に書き連ねていました。日付と模試の名前、問題番号、一段まとめたミスの言葉、類題を見つけた問題集のページを書いておけば十分です。難しく考えずに、とにかく書き続けることを優先してください。
見返すときは、同じ言葉が何度も出てくるところに注目します。「符号を確かめていない」が数学でも理科でも出てくるなら、次の模試までに直す一番の課題はそこにあります。
部活を引退したばかりで時間が足りないときは
時間が足りないときは、やり直す問題を絞りましょう。 引退してすぐの時期は、机に向かう体力も習慣もまだ戻りきっていません。模試の復習に使える時間が短いときは、次の順で手をつけます。
- 本当は解けたはずの問題(成績表が届いたあとは、Vもぎの「×→◎」や全県模試の★がついた問題)
- あと少しで解けそうだった問題(Vもぎでは「×→★」がついた問題)
- 手も足も出なかった問題は、解説を読んで単元を確かめるところまでにする
部活で、試合のあとに失点の場面を振り返った経験がある人も多いと思います。模試の復習も同じで、取れたはずの1点を拾う練習から始めると、次の回の点数につながりやすくなります。
引退後の勉強の始め方そのものについては、別の記事で手順をまとめています。
よくある質問
模試の復習にはどれくらい時間をかければいいですか
時間で決めるより、やり直す問題の数で決めると続けやすくなります。 解けたはずの問題と、あと少しで解けそうだった問題を中心にやり直し、手も足も出なかった問題は解説を読んで単元を確かめるところまでにしましょう。ノートをきれいにまとめる時間を削れば、そのぶん解き直しに時間を回せます。
D判定やE判定でも志望校は変えなくていいですか
1回の判定だけで変える必要はありません。 進学研究会のQ&Aでも、受験校を決めるときは1回のテストの結果で判断せず、定期的に結果を確かめて平均的な数値を参考にするよう答えています。同じような判定が続く場合は志望校をもう一度考えること、そのときに備えてほかの学校も今から調べておくことも、あわせて勧めています。学校や塾の先生、家の人と相談しながら決めていきましょう。
これまで模試を受けたことがありません。今からでも受けたほうがいいですか
今からでも受けておくと、本番に近い時間割で解く練習と、志望校の判定の両方が手に入ります。 Vもぎの場合、都立Vもぎと千葉県の県立Vもぎは、6月から翌年1月まで毎月実施されています。主催者のサイトで日程と申込の締め切りを確かめ、受けた回はこの記事の手順で復習してください。
まとめ
- 1回の判定で志望校を決めず、何回か受けた平均を見る
- 模試の当日か次の日に、解けなかった問題の振り返りを始める
- 成績表が届く前に、類題を自分の問題集から探して解く
- どこでどうミスしたかを、一段まとめた言葉で書き残す
- 成績表が届いたら、多くの人が解けたのに落とした問題から解き直す
- ノートは1冊に、科目を分けずに雑多に書いてよい
模試は、本番で点を取るための練習の場です。次の模試までに、今回落とした問題を1問ずつ自分の力に変えていきましょう。
参考にした資料
- 進学研究会「高校受験Q&A Vもぎに関する質問」(高校情報ステーション) https://www.school-data.com/q_and_a/detail.php/cid=38
- 進学研究会「Vもぎってなに?」 https://www.shinken.co.jp/vmogi/about
- 伸学工房「合格判定表・学力診断表・付録」 https://www.shingaku-kobo.com/moshi/results.html

中村龍人




