中1・中2の学年末テスト勉強法|いつから始める?解き直しの順番と内申への影響
中1・中2の学年末テストは、その学年の評定を決める最後の定期テストです。中2の評定は神奈川・埼玉・千葉の、中1の評定は埼玉と千葉の公立高校入試で内申に入ります。2月のテストに向けて1月から何をそろえ、どの順番で解き直すかを、部活を続けている中学生に向けてまとめました。

中1・中2の学年末テストは、その学年の評定(学年末の通知表に載る5段階の成績)を決める最後の定期テストです。中2の評定は神奈川・埼玉・千葉の、中1の評定は埼玉と千葉の公立高校入試で内申(入試で使う、評定を点数にしたもの)として点数に入り、中3の評定だけを使う東京の都立高校でも、中3の授業は中1・中2で習った内容の上に進みます。テストが2月にある学校なら、1か月ほど前の1月、範囲表が配られる前から、これまでの定期テストの答案と学校のワークをそろえて、間違えた単元を前の学年までさかのぼって解き直してください。
私は高校3年の9月まで部活を続けてから受験勉強に切り替えて東京大学に進学し、いまは塾で中学生を教えています。この記事では、塾で生徒に勧めている学年末テストの進め方を、部活を続けている中1・中2に向けてまとめました。

学年末テストはふだんの定期テストと何が違う?
学年末テストはその学年の評定を決める最後の定期テストで、このテストの結果まで含めて1年間の評定がつけられます。 文部科学省の通知では、評定は学年ごとに、その教科で習うことがどこまでできるようになったかをまとめて見てつけることになっています。国立教育政策研究所の資料にも、学期末や学年末に評定をまとめることが多いと書かれています。学年末までに解けるようになった単元は、学年末テストの点数としてその学年の評定の材料に入ります。
学年末テストの範囲は学校や教科によって違い、後期や3学期に習った単元を中心に出す学校もあります。千葉県の船橋市立船橋中学校の2年の英語のように、「2年生で学習した文法表現」と、その学年で習った文法を範囲にしている例もあります。前期・後期の2学期制の学校では、学年末テストを「後期期末テスト」や「第4回定期テスト」と呼ぶこともあります。範囲表が配られたら、まず教科ごとにその学年のどこまでが出るのかを確かめます。
中1・中2の学年末テストは高校受験に関係ある?
神奈川・埼玉・千葉の公立高校を受けるなら関係があります。中2の評定は3県とも、中1の評定は埼玉と千葉で、入試の内申として点数に入ります。 東京の都立高校は中3の評定だけを使います。
| 都県 | 入試で使う評定 | 中1・中2の評定 |
|---|---|---|
| 東京(都立) | 中3 | 使わない |
| 神奈川 | 中2・中3(中3は2倍) | 中2が135点中45点 |
| 埼玉 | 中1・中2・中3 | 学年の比率が1:1:1の高校なら、中1・中2が135点中45点ずつ |
| 千葉 | 中1・中2・中3 | 3学年の合計を使う(配点は高校ごと) |
出典:各都県教育委員会の令和9年度(2027年度)入学者選抜の実施要綱・要領など(記事末の「参考にした資料」)

1学年分の評定は9教科×5段階で45点満点で、表はいまの中3が受ける2027年度入試の決まりです。中1・中2が受ける年には変わることもあります。中3になったら、その年の要項で確かめてください。
埼玉の公立高校の入試(共通選抜)では、学年ごとの比率を1:1:1、1:1:2、1:1:3の中から高校が選びます。中3を重くする高校でも中1と中2の評定がそれぞれ45点分入ることは変わらず、1:1:3の高校では225点満点のうちの45点分になります。埼玉では、学校が学年ごとに残す成績の記録(指導要録)に書かれた評定が、そのまま入試に使われます。
埼玉と千葉の内申は9教科の評定を足して出すので、実技教科(音楽、美術、保健体育、技術・家庭)の評定も国語や数学と同じ重さで数えられます。神奈川では、高校によっては3教科まで選んで、その教科の評定(中2の評定+中3の評定×2)を最大2倍にして数えます。東京の都立高校の一般入試では、中3の実技教科の評定を2倍にして計算します。
東京の都立高校を受ける場合も、中3の数学や英語は中1・中2で習った内容を使って進むので、学年末までに残った穴は中3の授業でつまずく原因になります。内申の数え方と進路の選び方は、別の記事で全体を整理しています。
学年末テストの勉強はいつから始める?
テストの1か月ほど前から始めます。2月にテストがある学校なら、範囲表が配られる前の1月です。 東京・神奈川・千葉の公立中学校の2026年度(令和8年度)の年間行事予定を見ると、中1・中2の学年末テストはどれも2月の上旬から下旬に予定されていました。たとえば千葉市立若松中学校は2月9日・10日、川崎市立有馬中学校は2月15日・16日、東京都の北区立飛鳥中学校は2月22日からの予定です。
テスト前に部活動が止まる期間は、1週間前から(千葉市立緑町中学校)、原則として5日前から(船橋市立芝山中学校)のように学校によって違います。その期間だけで1年分の答案とワークを見直すのは大変なので、部活が止まる前から少しずつ進めておく必要があります。
冬は部活の予定も変わり、学校の部活動は国のガイドラインで長期休業中に一定期間のオフシーズンを設けることになっていて、野球のクラブチームでも12月は卒団式などが中心になるところがあります。一方でリトルシニアのチームの入団案内には、春の大会の支部予選が2月の第3日曜日から始まると書かれているものもあり、クラブチームに入っている人は学年末テストの前と大会が重なることがあります。試合が少なくなりやすい12月から1月のうちに答案とワークをそろえ、数学と英語の解き直しを進めておけば、2月に練習や試合が増えても慌てずに済みます。
予想問題を探す前に何をそろえればいい?
これまでの定期テストの答案、学校のワーク、授業のプリントの3つをそろえて、提出物のリストを作ります。 定期テストは、その学校で授業をしている先生が作ります。ネットの予想問題を探すより、授業で使ったワークやプリントとこれまでのテストを見直すほうが、実際に出る問題に近い練習ができます。
答案は、その学年で受けた定期テストを全部集めます。なくしてしまった回は、ワークの間違えた問題で代わりにできます。
塾で内申を上げたい生徒を受け持つと、私はまず提出物のリストを作ってもらいます。評定はテストの点数のほかに、ノートやレポートの記述、授業中の発言なども材料にしてつけられます。学年末テストまでに出すワークやレポートを教科ごとに締め切りと一緒に書き出しておくと、テスト勉強に追われて出し忘れることを防げます。
評定がテストやそれ以外の取り組みからどうつけられるかは、中3の2学期の内申の記事でくわしく書いています。

学年末テストはどの順番で勉強すればいい?
まず答案の間違えた問題に単元名を書き込み、数学と英語は前の単元から、国語・理科・社会・実技教科は範囲表が出てから単元ごとに進めます。

数学と英語は前の単元までさかのぼる
数学と英語は、前に習った単元を使って次の単元を習う教科です。答案の間違えた問題の横に、中1なら「比例の式を求める」、中2なら「連立方程式の文章題」のように、教科書の目次で見つかる単元名を書き込みます。
単元名が並んだら、その中でいちばん前に習った単元から解き直します。中2の一次関数でつまずいている人は、中1の比例・反比例や文字式の計算が分からないままになっていることがよくあります。英語なら、中2の文法で間違えていても、中1で習った三人称単数のsや、be動詞と一般動詞の使い分けで止まっていることがあります。根っこの単元を先に埋めておくと、その上の単元も解きやすくなります。

解き直しは教科書の例題から始めて、学校のワークの同じ単元を1周するところまで進めます。
国語・理科・社会・実技教科は範囲表が出てから
理科と社会は単元ごとに内容が分かれていて、前の単元を知らなくても次の単元を学べることが多い教科です。範囲表で出る単元を確かめてから、ワークとプリントを単元ごとに1周し、答案で間違えた問題をもう一度解きます。国語は、範囲表に載った教科書の文章を読み直し、漢字や文法はワークの該当ページを解きます。
実技教科は、筆記のテストで問われることを授業のプリントで確かめておきます。
部活で時間がないときはどうすればいい?
平日は10分から15分で終わる最低ラインだけを決めて、まとまった解き直しは練習のない日に回します。 文部科学省の部活動のガイドライン(令和7年12月)では、学校の部活動に週2日以上の休養日を設けることになっています。練習のない日を答案の解き直しやワークを進める日にあてると、ほかの日は最低ラインだけで済みます。
「英単語を10個確かめる」「その日の数学の例題を1問解き直す」のように最低ラインで何をやるかまで決めておくと、疲れて帰った日でも迷わずに始められます。冬は部活の完全下校時刻を早める中学校もあり、たとえば東京都の江戸川区立清新第二中学校(令和7年度)は、11月から2月の完全下校が18時で、3月から10月より30分早くなっています。帰りが早くなった日も、勉強に回せる時間に数えてください。
部活を続けていたあいだ、私は「机に向かう習慣だけはなくさない」と決めていました。量が少なくても毎日机に向かっていると、テスト前に勉強時間を増やすときに無理なく切り替えられます。
学年末テストの点数が悪かったら何をすればいい?
テストが返ってきた週のうちに、間違えた問題を解き直します。 学年末の評定はそのテストも含めて決まりますが、次の学年の授業は、今の学年で習った内容の上に進んでいきます。解けなかった単元を春休みまでに埋めておけば、次の学年の最初の定期テストで点数を取り戻しやすくなります。
高校のブラスバンドにいたころは、2月の本番が終わって練習が落ち着いた時期にちょうど模試があり、その直しをしていた覚えがあります。大会や本番が終わって練習が軽くなる週は気が抜けやすいのですが、間違えた問題に向き合う時間を取りやすい週でもあります。
よくある質問
学年末テストの平均点はどれくらいですか
平均点は学校や教科、その回の問題によって変わるので、全国で比べられる数字はありません。 評定は、その教科で習うことがどこまでできるようになったかを先生が見てつけるもので、文部科学省は2001年(平成13年)の通知から各教科の評定をこのつけ方にしています。平均点より上か下かを気にするより、答案で落とした単元を確かめるほうが次の点数につながります。
中1の学年末テストでとくに大事な教科はありますか
数学と英語は中2の授業に直接つながるので、とくに穴を残さないようにしたい教科です。 ただ、埼玉と千葉の公立高校入試では中1の9教科すべての評定が数えられるので、実技教科も含めて取りこぼさないようにしてください。
学年末テストの範囲は1年分全部ですか
学校や教科によって違います。 後期や3学期に習った単元を中心に出す学校もあれば、船橋市立船橋中学校の2年の英語のように、その学年で習った文法を範囲にしている例もあります。範囲表が配られたら、教科ごとにどこまで出るのかを確かめてください。
まとめ
- 学年末テストは、その学年の評定を決める最後の定期テストになる
- 中2の評定は神奈川・埼玉・千葉の、中1の評定は埼玉と千葉の公立高校入試で内申に入る
- 2月のテストなら、範囲表が出る前の1月から始める
- 予想問題を探す前に、答案・ワーク・プリントをそろえて提出物のリストを作る
- 数学と英語は前の単元から、国語・理科・社会・実技教科は範囲表が出てから進める
- 部活で忙しい日は最低ラインだけにして、練習のない日にまとめて解き直す
学年末テストで埋めた単元は、次の学年の勉強の土台になります。まずは今週のうちに、これまでの定期テストの答案がどこにあるかを確かめてみてください。
参考にした資料
- 文部科学省「小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)」別紙2(2019年3月29日) https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/attach/1415198.htm
- 国立教育政策研究所 教育課程研究センター「『指導と評価の一体化』のための学習評価に関する参考資料 中学校 特別活動」第1編 総説(2020年3月) https://www.nier.go.jp/kaihatsu/pdf/hyouka/r020326_mid_tokubetsuk.pdf
- 文部科学省「学習評価に関するQ&A」 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/qa/1299415.htm
- 東京都教育委員会「令和9年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱」 https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/kyoiku/20260916_r9_01
- 東京都教育委員会「令和8年度 調査書の作成について」 https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/kyoiku/20251201_tyousasho_sakusei
- 神奈川県教育委員会「令和9年度神奈川県公立高等学校の入学者の募集及び選抜実施要領」 https://www.pref.kanagawa.jp/documents/63604/00_r9jisshiyouryou.pdf
- 神奈川県教育委員会「令和9年度神奈川県公立高等学校入学者選抜選考基準の公表について」(2026年6月5日) https://www.pref.kanagawa.jp/docs/dc4/prs/r4485161.html
- 埼玉県教育委員会「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜実施基本方針」(2024年9月26日) https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/257619/r9jisshikihonhoushin.pdf
- 埼玉県教育委員会「令和9年度入学者選抜実施要項」第15(調査書等の作成要領) https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/282982/16dai15_r09.pdf
- 千葉県教育委員会「令和9年度千葉県県立高等学校第1学年入学者選抜要項」 https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/shidou/nyuushi/koukou/r9/documents/r9senbatuyoko.pdf
- 文部科学省「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」(2025年12月、千葉県教育委員会のサイトに掲載) https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/taiiku/iken/2026/documents/kunigaidorain.pdf
- 千葉市立若松中学校「令和8年度 年間行事予定」 https://www.city.chiba.jp/school/jhs/041/documents/r8nennkanngyoujiyotei.pdf
- 川崎市立有馬中学校「年間行事予定」(令和8年度) https://kawasaki-edu.jp/3/603arima/index.cfm/7,3878,c,html/3878/20260413-210334.pdf
- 北区立飛鳥中学校「令和8(2026)年度 年間行事予定表」 https://www.city.kita.lg.jp/education/_res/projects/project_education/_page_/002/003/761/r8-nenkan-gyoji-yotei.pdf
- 船橋市立船橋中学校「第2学年 後期期末テスト(仮)試験範囲」(2026年1月) https://www.city.funabashi.lg.jp/gakkou/0002/funabashi-j/0004/p079924_d/fil/20260116_2.pdf
- 千葉市立緑町中学校「令和8年度部活動の活動方針」 https://www.city.chiba.jp/school/jhs/005/gakkokeiei/documents/r8bukatudouhousin.pdf
- 船橋市立芝山中学校「部活動」 https://www.city.funabashi.lg.jp/gakkou/0002/sibayama-j/0003/p015163.html
- 江戸川区立清新第二中学校「令和7年度 部活動方針」 https://edogawa.schoolweb.ne.jp/1320031/download/document/10929267
- 川越リトルシニア野球協会「2026年度 入団のご案内」 https://www.netto.jp/kawagoe/news_file/81157/nyudanannai2026.pdf

中村龍人





